2016年07月30日

東京タワーとリベット

ブログ更新もままならないままに 1年でもっとも楽しい時期(花まつり後~お盆までの3ケ月)が過ぎてしまい、27日よりお盆の棚経(お檀家さん廻り)が 始まってしまいました。



例年よりは 好きな山や庭の仕事ができたかな~、と思いますが、改めて何をしていたんだろう?と日誌を開いてみると・・・ 



昨年より増えたのが 講演依頼。 月に3~4回でした。
聴衆も 小中学生、子を持つお母さん、介護現場の方たち、ボランティア団体、それから お年寄りのグループ とさまざまで その度に勉強をさせられます。 

 私は 原稿を見ながら話すということはしないので 覚え込むまでにそれなりの時間も必要ですが、衰えかけている頭の整理にはとても有効で、なによりも呼んでいただけることが、本当にありがたいことだと思います。



七月の半ば、立て続けに東京に行きました。 


舗道の割れ目に トマトがなっていた。 サスガ東京!

1回はお盆のお経廻り、檀家さんを廻って、ちょっと時間ができたので スカイツリーの中にある 「隅田水族館」と 



たまたま前日TVで観た 日本橋のアートアクアリウム「江戸・金魚の涼」へ。

 

金魚は美しい、と思いました。



 
その3日後、 所属する書道団体の 「毎日書道展祝賀懇親会」に出席。
「毎日書道展」に入選した人たちのパーティーです。 

会場が 東京タワーの近くのホテルだったので ちょっと足を延ばして 下から見上げてきました。



この「東京タワー」、 私たち 土木・建築に関わる者にとって 特別の思い入れがあります。

それは 昭和33年に完成したこの塔、当時の工法として 鉄骨をリベットという鉄のピンで接合しているのです。 リベットをコークスで真っ赤に焼き上げ 鉄の箸でつまんで 上に放り投げる、それを鉄製の円錐状の筒でキャッチし 穴に差し込んでハンマーで叩き、頭を潰す(かしめる、といいます)・・・  

あの風の吹く高い空中で、それも狭い足場の上で この作業が行った職人技に驚嘆します。

この作業を行なう職人さんのことを 鳶(とび)職、というのですが まさに日本一の鳶だったと思います。 



私の近くにも このリベットで作られた橋があります。

昭和26年に竣工した 「釜口橋」です。




  

リベットの片側は 最初から半円ですが 反対側は叩き潰して半円になったものです。 

美しい仕事ですネ。(ちなみに現在は ほとんどボルトもしくは溶接です)

東京タワーの設計は 建築家・内藤多仲博士によるものですが コンピューターも電卓もなかった時代、なんと 算盤(そろばん)と 計算尺で あの複雑な構造計算がなされた、とのこと。  

これが計算尺。 掛け算、割り算をするのに使います。 私も25歳くらいまでは これを使っておりました。




改めて 先人たちの知恵と努力と才覚に 敬意を表し、 利便さの追求の中で 私たちが失ったものを 思いました。




8月16日 『川施餓鬼』、 

お近くの方で 小さなお子さんがご近所におられる方、是非参加を呼びかけてください。


  


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2016年07月12日

伊豆一周バイクツーリング

7月の第一週は 北海道に行こう、と計画し 母のショートステイを予約したのですが 日程的に2泊3日が取れず 断念!

それで 1日だけ、どこかに行ってみようと 思いついたのが ”伊豆半島一周ツーリング” でした。

近くに住んでいますが きっちりと一周したことはありません。



朝4時半に出発し、まずは 東海岸 ”熱海” を 目指しました。 雨がしょぼしょぼ降っていましたが、予報は 昼から晴れ、 そこを信じてはおりましたが、 何とも寒かったこと・・・  海が見えた時は ほっとしました。



”城ヶ崎”で 雨が止み・・・

 



”下田” の街。 初めて訪れましたが、 歴史と情緒とロマンを感じさせてくれる とても魅力的なところ、 
出会った人がまた とても いい方ばかりで・・・ 下田が 歴史の中で果たした役割を知り、”唐人お吉” の悲哀に胸を痛め、気がついたら 2時間以上も滞在しておりました。





最南端、 ”石廊崎”
灯台までは 15分ほど歩かなければなりません。





”石廊崎”を過ぎて 海を左側に見ながら 気持ちよく走っていると 不思議なものが・・・



「何? グライダー?」 思わずバイクを停めて よく見ると かなり大きな模型であることは分かったのですが 一体どこでコントロールしている?・・・ Uターンしてみると 大型のキャンピングカーのような車が数台、 そこから断崖を登りつめると・・・ いました! 大きなグライダーを飛ばしている おじさんたちが・・・

草むらに 彼らの愛機が・・・



「これ、いくらくらいするんですか?」 「まぁ 25万から40万くらいかな~」 「えぇ~ッ 墜落することなんてないんですか?」 「あるさ~」 「もう何機も壊したんですか~?」 「何機って ケタがひとつ違うよ~」 「ええぇ~ッ! じゃ、もう1千万円くらい使ったんですか~?」 「ま そこまでは いかないけどさ かなりだな~」



この崖から 海に向かって グライダー(=25万円)を投げる・・・ 相当な勇気が必要と思われます。 

「だから 一人じゃできないよ」 誰かが見ていてくれると、勇気がでるのだそうです。 なんとなく わかるような気がします。







聴こえるのは 翼が風を切る音だけ・・・ 旋回、錐揉みと 自由自在に操るまで 10年だそうです。 皆、東京の方で 月に1回 2泊3日で 日本中のポイントに出かけ 飛ばしているのだそう。 何ともぜいたくな 遊びです。 

「だから若い奴じゃできないさ~」 

皆70歳は超えていると思われましたが イイお顔でした。



ここからは 西海岸を北上して 大瀬岬を経由して 帰路。 興徳寺に戻ったのが19時。 走行距離340kmでした。

伊豆は 海、というイメージがありますが 実際はほとんどが山、 わずかな平らな土地には米が植えられています。



私たちの地域と比べても 過疎化が進んでいて 高齢者の比率もとても高い。 そんな中で がんばっている若者がいました。 

守るべきは守り、手を加えるところには手を入れ、 良き未来を共有したいと思います。



*7月10日は 弟の13回忌でした。

 あの衝撃から12年。 新たな ステージに立って 12年です。

今回の人生の最後に 坊さん という役目を与えていただけたことに 心より感謝!

より高く、より深く、気負わず 次なるステージを目指します。

















  


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2016年07月08日

ピースフェスとバイクツーリング

何も関係のない二つのことを 一緒に投稿します。




『富士山ピース&アートフェスティバル』 無事 終了しました。

今回のテーマは 「本当の豊かさとは」  

石垣市立真喜良小学校3年(当時)増田健琉君の詩 「空はつながっている」


ゲストの 手漉き和紙職人 内藤恒雄さんの漉いた 和紙に スタッフの一人、デザイナーの藤本靖子さんが 作品化し 会場に展示されました。



オープニングで この詩の朗読。 ナレーターは ”藤本靖子さん”  多才な方で、アマチュア劇団に所属する女優さんでもあります。



”陬波靖行さん&萩原基宏さん” 
飛び入りで シェークスピア一人劇の ”又木克昌さん”  あふれるような才能をここでも発揮してくれました。




今回の目玉でもあります、 民俗学の ”八木洋行さん” と 手漉き和紙の ”内藤恒雄さん” の対談。

何の 打ち合わせもなく いきなりの本番でしたが 何とも軽妙で 間の取り方が絶妙で 実に味のあるトークでした。 その道を極めた方の言葉は深い、と改めて感動! お二人とも イイお顔ですね。

  

初日の最後は クラッシック。







バイオリンの ”河村典子さん”  ピアノの ”細川恵美子さん”  そして コントラバスの ”土田 卓さん”。 
お馴染みの顔ぶれですが 細川さんは 神戸在住なので 1年に1度、 この会場で 顔を会わせるのが楽しみです。

  


2日目は 昨年 講演をしてくださいました 増山麗奈さんの監督作品 映画 「サダコの鶴」の上映、 又木克昌さんのシェイクスピア戯曲「お気に召すまま」が上演されましたが 又木さんの劇は 原語で 訳やその他の映像が スクリーンに映し出される仕掛けとなっており、 撮影ができませんでした。

「富士山ピース&アートフェスティバル」も今回で 10回。 ここまで続いてこれたのは、 代表の長澤正義さん、実行委員長の河村典子さん 始め スタッフの皆様の 情熱と働きによるものです。 

心よりの敬意を表し、新たなる スタートを!

スタッフの打ち上げ

   

参加してくださいました すべての皆様、 「本当にありがとうございました。 」




* 思い立って 伊豆半島1周の バイクツーリングに行って来たのですが、 次回で 報告 します。

  


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