2013年06月25日

子どもは人類の財産

この1週間は お葬式と 頼まれた講演が2本、週末は 法事がたて続き とてもあわただしく過ごしました。 



講演を依頼されると まずは打ち合わせに伺い、主催者の意向から テーマを決定します。 今回は、井の頭小学校の地域懇親会ということで 参加者はPTA会員、学校評議員、学校職員さんなど約30名、 
「地域の大人は 子どもたちに どう関わっていったら よいか?」 について考えるキッカケを作って欲しい、との要請でした。 
テーマが決まれば 話の方向が見える、私にとって とても大切なプロセスです。

今回のタイトルを 「子どもは人類の財産」 としました。



いくつになっても 親離れできない子ども、子離れできない親がいます。 
世界の若者に「自分は価値ある人間と思うか?」というアンケートをとったら、「ハイ」と答えた日本の若者は5割、他の国では 発展途上国も含めて7~9割だったそう。 日本人特有の奥ゆかしさもあるのでしょうが、まずは 自分を認めること、好きになることが大事だと思います。 

仏教的な立場から見ると 子どもは 自分のもの、と思うのは間違いです。 子どもは 個人のものではない、仏さまの子ども、人類の財産なのです。 みんながそれぞれの役割をもって 生まれてきます。違って当たり前、違っていいんです。 この子が大きくなって 人類に何を貢献できるか、という目で 見てあげてください。

聴衆の中に ブラジルから日本に来て 20年、という方がおられて 質問をしてくれました。 「自分も 子どもを自立させたいと願っているのですが 日本の社会は それが難しいように思います。具体的には どうしたら?」 「まずは 比べないこと、 せめて世間的に、という言葉に惑わされないよう。 親が勇気をもつことも 必要だと思います」と答えました。 

久しぶりに ブラジルの方と会えてうれしかったです。 「日本の親は 過保護だ!」 というところで 意見が一致しました。




その前日は すぐ近くの 「寄合処(よりあいどころ)」へ、 
寄合処は 地域の主婦がボランテイアで 月一回、老人たちを招いて お茶を飲んだり 食事を提供する会、 ここで お話をさせていただきました。

こういう場所では なるべく楽しい話をします。タイトルは 『ボケなんか 怖くない』、


   



1時間半だったので 
前半は 《アゴゴ》という楽器を使って
ムカシの歌を歌いまくりました。 

この地方に伝わる 遊び歌、 
手まりとか お手玉だとか
縄跳びなどに 使われていた歌です。



(アゴゴ)

物忘れとは 記憶を取り出すパイプが詰まっている状態なので 古い歌を思い出しながら歌うことによって、そのパイプの通りが良くなり 脳の活性化とも相まって、ボケ防止に大なる効果があるそうです。


       (楽しい食事時間)
楽しい毎日を過ごし、仏さまにすべてをお任せして 不安はいっさい持たず、
それでも ボケてしまったら・・・・?

いいんです。 認知症であっても なんであっても 生きてるってことは どこかで 誰かの役に立っている、ってことなのですから、





97歳の おばあさんが 
「じぶんもいつ逝くかもわからないから
ひとこと お礼を言わせてください」
と 立ち上がられて・・・・





          



                     一同感激!
                                 美人スタッフ
 




イヤはことは ゼ~ンブ忘れて 思うがままに 生きたらイイ、
そのシアワセを 周りの方に 分けてあげたらいいのです。 

私の母のように・・・






  世界文化遺産登録が決定した 22日、 富士山が 久しぶりに顔を見せてくれました。 しかも 冠雪が・・・  


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2013年06月17日

第八回恵泉展

結局のところ(変な書き出しですが・・・) 前回のブログをupして、それから猛烈な勢いで 週末の段取りをし、 北海道行きの 支度を始めたのが 夜の10時、 北海道はまったくの遊びなので お寺を留守にするという多少の後ろめたさもあってか ウキウキ感もあまりなかったのですが、やっと喜びが満ちてきて、 ひどく興奮していました。  ともかく寝ようと 横になったのが 11時、それから 1時間後に ケイタイが鳴って、その瞬間で坊さんモード、 その1時間後には お檀家さんのお宅で 枕経を唱えておりました。


 

無事 葬儀も終わり  6月14日、予定通り 『第8回 恵泉展』 が 開催されました。

西嶋恵舟先生の人柄と 優しくも厳しき指導のおかげで 田舎町の書道塾の展覧会としては なかなかのレベルかな、と 自画自賛。
2年に1度の開催で 8回、というのも 大したもんだと思います。



「書道」という 地味で あまりおもしろくもなさそうな 趣味を続けてゆくには ・気力 ・体力 ・金(かね) ・根性 が必要だそうで それらをそこそこに キープしている 我が「恵泉書院」のオネエサマたちです。

  

 

  



最終日、横浜本部より 水川舟芳先生(芳林書道院代表)が 来てくださいました。



一人ひとりの作品を丁寧に 細やかに指導していただき 本当にありがたいことでした。



























  「筆を運ぶ時はね、
 赤ちゃんのお腹に
 シッカロールを 滑らせるように
 フワ~ッとね、
 どら ちょっと手を貸してごらん、 
 ホラ こんな風に・・・」

 大先生がやると セクハラにならない

 それにしても シッカロールなんて言葉、
 若い人には 何のことかワカラン・・・




3日間の入場者数が 目標の300名を超え これも嬉しいことでした。



                     水川舟芳先生、 西嶋恵舟先生 と恵舟書院会員、 

おかげさまで 「毎日書道展」も 入選することができました。 これで 3回、目標まで あと7回、その時は70歳になっているはずです。
「趣味といって 何もないのですが あえていえば 「書」を少し・・・」なんて そのころには 言えるよう 精進します。 



雨はあまり降りませんが 富士山はまったく見えません。 明後日は また葬儀、前回ともに 若い方で 気が重い・・・ 




 
   


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2013年06月09日

幸福度

梅雨入りしたのに 雨が降らない、いわゆる 空梅雨(からっつゆ)が続いています。




朝の食事の支度をしながら TVを聴いていたら、OECD(経済協力開発機構)発表の世界の36か国の幸福度ランキング・・・ という話題になり、 あわてて 手元のボードにメモをとりました。 

GDP(国内総生産)にかわって、住居、収入、雇用、安全、健康、教育などを調査し指標化した結果、 総合1位はオーストラリア、以下2位にスウェーデン、3位カナダで、日本は21位だったそうです。

日本は 安全・教育などでは 1位、2位、収入は6位を獲得していますが、雇用率では15位でした。
ですが 何よりも ランクを下げているのが ワークライフバランス、つまり仕事と生活の調和という点で、 34位、つまり仕事時間が長過ぎる、ということらしい・・・ 

ここに示された数字に関しては 私も納得できるのですが 幸福感は 多分に主観に左右されるものなので 仕事時間が短い=幸せ という 考え方については疑問です。 
仕事そのものが 好き ということが とても大事だし、 仕事時間が短くて 十分な収入が得られたとして さて余った時間をどう使うか?も 大切なこと。



メルボルン(世界で一番住みやすい街だとか)に住む長男は、年末~年始の2週間を 妻とキャンプで過ごすことを恒例としています。 それ以外にも いつも旅行をしています。 今年は  ストックホルムに住む 妻の従弟の結婚式に出席して、ヨーロッパを2週間、 査証の書き換えのため ブラジルに2週間、の予定だそうです。

いくら自営業とはいえ これが 許される国って 確かに イイ国なのでしょう。 (日本では 発想することすら ためらわれるような・・・)



 彼らの暮らしはきわめて質素です。 
 自転車で 職場に通っているし
 家だって貸家です。 

 それでいて 女房と二人で 
 2週間もキャンプで過ごすことを 
 シアワセと感じる。

 かなりの仕事量をこなしながら
 毎年1回以上
 外国旅行をする。

 本当に よく遊ぶ、  
 けど いい生き方 しているな~
 と 思えます。











私自身が 何の教育をしたわけではない、
ただ子どもたちを外国で育てたことは 正解だった、と思えます。




ヤリタイ! と心が動くことは まずはやってみる、 
それが 幸福度upにつながるのではないでしょうか。




そんなわけで 明日からの4日間、 北海道に行ってきます。
私が 18歳の時 過ごした 根室の近くの牧場を訪ねて来ます。  実に 45年ぶりのことです。




北海道から戻って 翌日からの3日間 (6/14~6/16) 私が 所属する 書道教室の 展覧会です。
私以外に 男の生徒さんが一人、 他は 平均年齢60数歳のオネエサマたちですが 「書」に賭ける情熱に いつも圧倒されます。 

お近くの方、是非 お出かけください。



                富士山が ちょこっとだけ 見えました。  


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2013年06月03日

お寺文庫

今年の 梅雨入りは 5月28日でした。 その3日前が 『YUNOどんぐりの会』の作業日で 苗の植え替えを行ったため、 恵みの雨となりました。



  『YUNOどんぐりの会・育苗場』
 手前が 昨年蒔いた どんぐり、


 あの どんぐり が こんな風に成長する、
 いつもながら感激します。

 奥が 植え替えを行った苗です。
 少し枯れたものもありますが
 強い木ですから これくらいなら
 ダイジョウブでしょう。



それにしても 五月の梅雨入りとは早いですね。




今日は 母校 柚野小学校で お寺文庫の 本の贈呈式が行われました。

毎年 冬の間に行われる『寒行』 ( http://kotokuji.eshizuoka.jp/e978482.htm )で 寄せられる浄財を 小学校に寄贈し それを 司書の方や 児童会の図書委員が検討して 本を購入します。 (昨年までは 10万円でしたが 今年は 15万円を お渡しすることができました) 

 







 妙泉寺の川手上人より 
児童の代表に
















犬浦上人と
 乙部上人





















今年購入した 本です。





図書館に 『お寺文庫』という コーナーができています。 




地域とお寺が このような形で つながっているということを とても嬉しく思います。









『将来はお坊さんになりたい!』 
なんて 子どもがでてくれると いいですネ 
と 校長先生が・・・


男の子の 人気職業は
「警察官」
女の子は
「ケーキ屋さん」
だそうです。

子どもたちにとって
お坊さんは どんな風に
見えるのでしょうか?








      昨日は梅雨の合間の 束の間の晴、 富士山の雪も ほとんど 溶けました。  


Posted by kotokuji at 11:13Comments(0)