2014年12月28日

ふくしまキッズ

「ふくしま」の子どもたちを 外で思い切り遊ばせてやろう、 と 自然学校 『ホールアース』 が企画する 富士山キャンプ、
名付けて「ふくしまキッズ」。 (「ホールアース」は 興徳寺から500mくらいのところにあります)

「柚野どんぐりの会」に 食事準備の協力依頼があり 24日と 本日28日 メンバー有志が参加しました。

『24日 熱気球体験』

「ホールアース」が所有する熱気球、 もっとも風の弱い時間が望ましいとのことで 朝7時から・・・



こんな近くで見るのは 初めて、 かなり大きなものです。

 

私たちも 乗せてもらいました。




私も・・・

何とも気持ちのいいもので・・・



空からの興徳寺




値段を聞いたら 300万円、 「こんなの買って みんなで 温泉にでも行こうぜ~」 などと かなり本気になったのですが・・・



畳むのに かなりのスペースが要る、 興徳寺の駐車場では無理ということが判明、

                   気球の内部







『もちつき大会 in 興徳寺』
今日は 朝9時に子どもたちがやってきて お寺の掃除を申し出てくれました。  
その後 本堂で 皆でお経を読んで・・・

いよいよ 『餅つき大会』です。








つきたてのお餅・・・


 

「こんなに 温かいなんて ビックリです」 くったくのない ふくしまの子どもたち、 

でも避難生活はもうじき4年を迎え そして この先どうなるか?が いまだに見えない 




子どもたちと接していて いつも思うこと、 子どもはホントに元気、 
お世話をさせてもらって 逆にエネルギーをもらい さわやかな気分にさせてもらえます。  

『子どもは人類の宝だ!』 って 改めて思います。





*お知らせ

①12月31日 夜11時半より 明けて元旦の 0時半まで 1時間の「唱題行」 
和ろうそくの ゆらめく中、幻想的な年越しを体験しませんか?
どなたでも参加できます。 暖房のため閉め切っていますが 正面の戸を開けて入ってください、(途中参加でも構いません)

終了後は 本堂でおいしいコーヒーを飲みましょう。

②1月2日 10時より 『元旦会』 興徳寺の初詣 です。
無事の越年に感謝し 新しい年の希望を確認する日。 
お正月ですから 法話もぐっとくだけて 「住職ワンマンショー」???・・・  楽しい舞台(?)をつとめたいのですが、実はリハーサルがまだ全然できていない・・・ 


「それでは 皆様 よいお年を!」









  


Posted by kotokuji at 21:35Comments(0)

2014年12月17日

僧侶の役目

暮れのお経廻り、当初予定では昨日で終了のはずでしたが、途中で 葬儀が2つ入って、後2日かかりそうです。 

スタートした頃は 「暖かな冬」という印象でしたが ここにきて寒波が押し寄せ 朝は どこもバリバリに凍っています。 
バイクに乗っている私に 檀家さんが「寒くないですか~?」と声をかけてくれますが  
「これも修行ですから~」 と答えています。
 

坊さんは すべてが 「修行!」 ありがたいことです。

  田んぼが凍って バリバリです


葬儀のひとつは 静岡市に住む 母の妹でした。
泣きながら妹の顔を撫で、「アタシももうじき行くから 場所取っててネ~」と何度も・・・ 

母は10人兄弟の長姉ですが 3人に先立たれました。 自分より年下の者が逝くというのは やはりショックのようでしたが、そこはまた認知症の良いところで 久しぶりの他の兄弟との再会に 満面の笑顔。

                      冬に咲く なでしこ




ある檀家さんから「母親が95才、施設に入居しているのだが そろそろ その日のことを考えておきたい」、との相談を受けました。
希望は「家族葬」、 一人暮らしの母親の面倒をみるため 数年前に越してきて ご近所とあまり馴染みもないことと、経費をできるだけ抑えたい、というのがその理由です。

「お母さんの気持ちはどうなんですか?」 と訊くと、 「やっぱり あまり迷惑はかけたくない、と言っている」との返事。  直接 お付き合いされた方たちも ほとんどが他界されたか 超高齢者、 その下の世代とは付き合いがない、と・・・ 
「でもお母さんは 今まで周りの方とお付き合いをしてきたのだから、お香典を拒否すると 相手が逆に困るのでは?」 
「でもここで頂いてしまうと また次の付き合いが始まる訳で・・・」

家族葬は 規模は小さくとも 祭壇や諸施設の使用料などそれほど変わらず、経費面で期待するほどの節約につながらないばかりか むしろ香典が入らない分 一般葬よりも費用負担が増えることも多い、又、親しかった方、世話になった方から 「知らせて欲しかった」 と葬儀後に苦言を呈されるということもあります。

他人に迷惑をかけない、という姿勢は大切ですが お世話になって 借りを作ったら 今度はその借りを返してゆく というような 「持ちつ持たれつ」の 生き方こそ、踏襲していって欲しい・・・ と私の意見を述べさせていただきました。




すべての使命を果たし 新しい世界へ旅立って逝く霊が発するメッセージを受け止める場としての 通夜~葬儀であり そこに僧侶の存在理由がある、と思っています。




  


外のトイレを リフォーム。

和式トイレひとつだったのですが
洋式+男子用 とし
全体を明るく仕上げました。

この 手洗い用の  流し は
檀家さんの リフォーム会社
佐野茂さんの オリジナル

何とも 可愛らしいセンスに
大満足! です。



  


Posted by kotokuji at 05:16Comments(0)

2014年12月02日

30年後

やっとブログを更新できます。

次男が滞在していることで それなりに時間をとられ 29~30日が『富士山ピース&アートフェスティバル』、
昨日より「暮れのお経廻り」に突入してしまいました。

                中山道 奈良井宿





『YUNOどんぐりの会・第4回植樹祭』

11月27日、参加者は柚野小学校の児童3~6年生104名、先生が8名、それにボランティアスタッフ55名、約400本の木を植えました。

  8:00 スタッフミーテング


  『開会式』で会長挨拶


  山に向って出発




 
  植樹開始



















スタッフの皆様、本当にご苦労様でした。






午後、6年生の5時間目の授業で話をさせていただきました。
「第1回植樹祭」に 3年生だったこの子たちも 来春には卒業です。
「なぜ広葉樹を植えたいと思ったのか、それが未来にどういう意味をもたらすのか」といった内容を小学生に伝えるのは、私にとっても初めての体験でしたが、皆 メモを取りながら よく聴いてくれました。

質問がたくさんありました。 「なぜ 小学生と一緒に植えたいと思ったんですか?」「今までやってきて嬉しかったことは何ですか?」

「世の中がどんどん便利になって 色んなことが簡単にできるようになりました。お金を出せば何でも買える、と思っている人もいるかもしれません。でも あの山が美しくなるまでには 30年待たなければなりません、私たち大人はそれを見れないかもしれない。 30年後といったら 皆さんは42歳です。多分、お父さん・お母さんになっていることでしょう。子どもたちが山で遊んでくれると思います。その時に木を植えたことを話してあげてください。それを想像することはとっても楽しい。同じ夢をもつたくさんの仲間がいてくれて その喜びは何十倍にも 何百倍にもなります、それもまた とても嬉しいことです。 それから 大きな台風や雪で針葉樹の山があちこちで崩れたけれど、私たちの山はまったく問題がありませんでした。そのことを通して 最初、木を切ることを心配していた人たちも、認めてくれるようになりました。これも嬉しいことでした。」



           木曽楢川小学校の給食用食器、漆器の町ならではの漆塗りのセット

『富士山ピース&アートフェスティバル』



今回のスペシャルゲストは福島県浪江町の吉沢正巳さん。原発から14㎞、警戒区域内に取り残された被ばく牛の保護・世話を続けながら、原発を乗り越える世の中を目指して、メッセージを発信し続けています。




吉沢さんは言います。

「放射能汚染地図のど真ん中にある
この町に未来はあるのか!?
 

政府は
『必ず除染をして帰れるようにします』
と言う。

本気で思っているのか?

百姓が帰るか? 帰らない!

汚染水垂れ流している海に漁師が帰るか? 帰らない!

子どもたちが帰るか? 帰らないのです。」











私が 山に木を植え始めたのは、大そうなことではなく ただ元に戻したい、と思ったのです。 
そしてアクションを起こせば 30年後には 美しい山が 蘇ります。 





しかし 福島の原発被災地は 30年たっても 元には戻らない・・・

  


Posted by kotokuji at 22:32Comments(0)