2013年10月22日

ドングリの芽

先週の土曜日(19日)は七面山(しちめんざん)に登る予定でした。

集合時間の朝5時、雨が強く降っており、中止としたのですが、 このまま帰るにはモッタイナイ、と皆が言うので、身延山~奈良田温泉へと行く先を変更し 出発しました。



一行は 私を含めて10名、

『身延山』では朝のお勤めの最後にぎりぎり間に合い
50名以上の僧侶による 荘厳な儀式を体験し
普段あまり入ったことのないような 内部を見学し

『奈良田温泉』は 紅葉には少し早かったけれど
とろっとした ぬるめのお湯を 
心ゆくまで堪能し
持参のお弁当を おすそ分けしながら
皆でいただいて

ワイワイと
それなりに 充実した時間を過ごすことが
できました。


夕刻、興徳寺に到着したら
「お礼に何か手伝わせてください。
草むしりでも何でも・・・」
との お申し出をいただきました。






本日 「YUNOどんぐりの会」の育苗場に どんぐりを蒔いてもらうことと相成りました。




『YUNOどんぐりの会、育苗場』 

                       

                     一個、一個 定規を使って ていねいに蒔く



 これは「くぬぎ」のどんぐり


昨年 蒔いた どんぐり                         一昨年 蒔いた どんぐり
   











半日の作業で 3種類、2000個のどんぐりを蒔くことができました。




 











お疲れ様、 
そして 
ありがとうございました。












どんぐりは しばらくすると 芽をだします。



こんな風に・・・

でも
これが まず 根っこになるって・・・ 

イメージできますか?





動画を見つけました。 ↓
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clipbox.cgi?das_id=D0005400790_00000&keepThis=true&TB_iframe=true&width=920&height=480

最初の頃は そんなことも知らず、 頭(とがった方)をわざわざ上にして 植えていました。





お知らせ

*今週、24~25日、今回入手した 杉林の伐採を行います。 お天気次第ですが、地元の小学生に見学してもらう予定。 
 大きな木を倒すシーンはなかなか体験できないと思います。 興味ある方は どうぞ。

** 今年の『植樹祭』は 12月4日(水)となりました。 地元の小学生100名と一緒に木を植えます。 午前中のみですので お手伝い(小学生の見張り?)ができる方、お願いいたします。









  


Posted by kotokuji at 16:14Comments(0)

2013年10月13日

秘湯・湯俣温泉

『富士山ピース&アートフェスティバル』
無事終了しました。

おかげさまで 大盛況!でした。 
今回の特色として 出演されたアーティストがスタッフとして 会場選定~チラシ作製~チケット販売~直前の準備まで 積極的に関わってくれたこと。 会場を埋めたすべての参加者の間に熱い連帯感が生まれたことが、何よりも嬉しいことでした。

ありがとうございました。





働きづめ(?)の私を気遣って、相棒・ミキオちゃんが 一泊旅行に誘ってくれました。

出発は 「ピースフェス」の翌日、早朝。 
母をデーサービスに出して遊びに行く、ということに多少の 後ろめたさを感じつつ、迎えに来てくれた 相棒の車に乗り込みました。

目指すは 長野県大町市湯俣(ゆまた)温泉。 七倉温泉から タクシーで 高瀬ダムまで行き、そこから 高瀬川を遡って徒歩で3時間のところに位置します。



「とにかくお寺のことを忘れろ!」とミキオちゃん。 

やらなければならないことが山積している状態がずっと続き 後頭部にしこりのような重たいものとして残っています。  気楽に過ごしていたつもりですが こんなものを抱えていたんだな~ と初めて思いました。

「トンネル抜けたら、忘れられるから・・・」 と再び相棒が・・・



長いトンネル(1km)を抜けたら・・・





別世界が広がっていました。







長い距離を歩くということも
久しくなかったのですが、
標高1500メートルのさわやかな空気と 
目に入る鮮やかな色が 快調に歩を進めてくれ、
ケイタイの電波も届かない、
という安心感(開き直り?)もあって
 
気がついたら 
後頭部のしこりが消えていた・・・


































高瀬川の上流、水俣川と湯俣川の合流点、 いよいよ目的地間近・・・




川から湯気が出ています。



15分でゆで卵・・・


  




誰もいないので スッポンポンで 
そろそろと入ってみる・・・ 

ムチャ熱いお湯と 川の水の接点を探し、
足と手を使ってかき混ぜる・・・

淀んでいて ほどよく水とお湯が混ざる場所を見つけました。 

ワイルドでかつ情緒溢れ、
そして何よりも この解放感!

 まさに秘湯です。







         




                



          

                         (不思議な色)










その夜は 山小屋『晴嵐荘』へ。 
冬期間は閉鎖されるこの宿泊設備、
最後の週です。


















夕食後、降るような星を心ゆくまで堪能した後は 9時に就寝、朝5時まで 一度も目を覚ますことなく グッスリ眠ってしまいました。 こんなに眠ったのも久しぶりです。

これはミキオちゃんが夜中に部屋の窓越しに撮影したもの。 手持ちで撮ったその技術もたいしたものだけど 夜中に起き上がって 写真を撮る、という根性が スゴイ! 
でも 窓から このような星が眺められる所って そうそうないと思う。
(台形のような形は窓枠、斜めの線は 外の洗濯ロープ)





 これが 泊めてもらった部屋、
 このカイコ棚に寝そべったまま 上の写真を撮ったそう・・・ 
















翌朝、同じ道を3時間歩く。


猿が どこそこに居る。












最後の1kmのトンネルを抜け、無事戻ってきました。




今回の計画は 湯俣温泉~黒部ダム、どちらも 私が行ったことがない所でした。
黒部の扇澤駅から黒部ダム~大観峰というトロリーバス、ケーブルカーの往復切符5690円を購入して 10:30のバスに乗るべく改札口で待っているところに ケイタイが鳴り、檀家さんの訃報・・・

ここですべてを断念して帰路についたのでした。

坊さんの宿命ですが、黒部はオマケみたいなものだし、湯俣温泉で完ぺきにリフレッシュできたことに感謝! 
キップの払い戻しなし、は ちょいともったいなかった・・・  (扇沢駅の改札口)







無事葬儀も終わって、その翌日 またも訃報が入り、 本日が葬儀でした。(この10日間で3回です)

 
そして きょうは 母、ヨシエさんの87才の誕生日、 


毎年 変わり映えのしないパターンではありますが 今年もこの日が迎えられたことを 嬉しく思います。  


Posted by kotokuji at 21:18Comments(0)

2013年10月04日

オヤジ

9月30日は 父親の命日でした。 
その日に このブログをアップしようと考えていたのですが、 檀家さんが亡くなり 昨日がお葬式でした。



最近 「お父さんに似てきましたね~」と言われることがあります。
顔つきというより 声の質(お経を詠む時の声が高い)だとか しゃべり方(相手かまわず、すぐにタメ口になってしまう)だとか  何となくのフンイキが 似ているかな? と思います。



私が18歳になるまで 私たち家族は 興徳寺の隣の小さなお寺で起居していました。
父は小学校の教員で 私にとっては 「坊さん」より「先生」のイメージが強い。

小学校2年で 母親と死別、その遺言によって 僧侶となるべく 「小僧」として 8歳で興徳寺に住み込み、厳しい修行の明け暮れで まったく自由のない少年時代を過ごしました。
だからか、私に関しては 何ひとつ強制することなく 自由にのびのびと育ててくれました。 
「坊さんになってくれ」などという言葉も一度も聞いたことはありません。

学徒動員で南方戦線に赴き 九死に一生を得て復員、栄養失調とマラリヤで次々と死んでゆく戦友の手首を切り落とし 飯盒の蓋で焼き その小さなお骨をマッチ箱に入れて 各地の遺族に届けたそうです。 教師となってからは 「教え子に再び銃は握らせない!」を信念として 日本共産党に入党、地味で熱き活動を続けました。 「アカ!」と呼ばれて 弾圧を受けていた時代の話です。 

弱者には 本当にやさしく 強い者には媚びず、へつらわず、己の信ずる道を通しました。
華美は好まず 欲もなく、酒と本を生涯の友としました。

そんな父親に 反発しながらも 「このオヤジには 敵わない」 とずっと思っておりました。



最期が近づいた頃 こう尋ねました。 
「お骨は どちらの墓へ?」 
興徳寺の歴代上人の墓地か 松永家の墓か、 という意味です。 

そしたら 「骨? そんなもん、どうでもいい、竹藪にでも うっちゃってくれ」 
・・・最後まで 敵わなかった・・・



お風呂場
脱衣場からの
風景
















「本当にイイ方でしたよ~」という言葉を聞くのは 息子として 嬉しい。 でも何よりも嬉しいのは 父親を尊敬できていることです。
オヤジ!



     
            


   「彼岸花も 刈っちゃうんですか~? 」




    今回は すべて 「彼岸花」で・・・ 



*明日~明後日、『富士山ピース&アートフェスティバル』
 お近くの方、是非どうぞ!!
  


Posted by kotokuji at 12:43Comments(0)